
このコラムは、Podcastラジオ “社労士吉田優一の「給与設計相談室」” 第46回の配信をもとに書かれた記事です。
Podcastでは、給与・報酬の設計を中心に、会社を経営していくうえでぶつかる人事の課題についてお話ししています。ぜひフォローをお願いします!
毎月の給与計算に3日間もかかっていませんか?
「今月も給与計算で週末出勤…」「転記ミスがないか何度も確認して時間がかかる」
従業員30名規模の企業様からこんなお悩みをよく伺います。給与計算は正確性が求められる重要な業務である一方、多くの企業で半日から丸一日を要する大仕事となっているのが現実です。
しかし適切なクラウドサービスを組み合わせることで、この作業時間を劇的に短縮できることをご存知でしょうか。私たちONE HEARTがクライアント様にご提案している「SmartHR」「KING OF TIME」「マネーフォワード クラウド給与」の3つのサービス連携により、給与計算業務を30分から1時間程度まで短縮することが可能です。
紙のタイムカードから脱却できない理由とリスク
多くの企業で今も紙のタイムカードと手集計が続いている背景には、「現状で回っているから」という安心感があります。しかし、このアナログ管理には見えないリスクが潜んでいます。
法令遵守の観点からも課題
2019年4月の法改正により、企業には従業員の労働時間を客観的な方法で把握することが義務付けられました。厚生労働省のガイドラインでは、労働時間の記録はタイムカードやICカード、パソコンの使用時間記録といった客観的な記録を基礎とすることが求められています。
単にタイムカードで打刻するだけでなく、その記録が実態と合っているかを管理し、適正な労働環境を整備することまでが企業の責務です。手集計に依存したアナログ管理では、こうした要請に十分応えられない可能性があります。

SmartHR:従業員情報収集の起点を変革
給与計算業務のDXを進める第一歩は、従業員情報の効率的な収集です。ここで威力を発揮するのがSmartHRです。
1通のメールで完結する情報収集
従来の方法では、従業員から履歴書、マイナンバー、銀行口座、扶養家族情報などを紙で集め、担当者がシステムに手入力していました。この過程で入力ミスが発生しがちです。
SmartHRを使えば、会社は従業員に招待メール1通を送るだけ。従業員自身が必要な情報を直接入力するため、転記ミスが根本的になくなります。使い方が直感的で、従業員から「入力方法がわからない」といった問い合わせがほとんど発生しない点も大きなメリットです。
KING OF TIME:多様な働き方に対応する勤怠管理
次にご紹介するのが、クラウド勤怠管理システムのKING OF TIMEです。数ある勤怠管理ソフトの中でも、私たちがこのサービスを推奨するのには明確な理由があります。
将来の制度変更にも対応できる柔軟性
KING OF TIMEの最大の強みは、フレックスタイム制や変形労働時間制といった多様な働き方に柔軟に対応できる点です。勤怠管理システムの選定を誤ると、後々の入れ替えに莫大なコストがかかります。全従業員への再周知と再教育が必要となるからです。
KING OF TIMEならほとんどの勤務形態をカバーできるため、企業の成長や制度変更にも対応しやすく、長く使い続けることができます。
客観的記録による労務リスク管理
PCやスマートフォンで打刻された客観的な記録は、前述の厚生労働省ガイドラインが求める要件を満たします。リアルタイムで労働時間を可視化し、残業時間が一定を超えそうになるとアラートを出す機能を活用すれば、過重労働を未然に防ぐツールとしても機能します。
マネーフォワード クラウド給与:自動連携で実現する効率化
最後のピースが、給与計算エンジンの中核を担うマネーフォワード クラウド給与です。このサービスの最大の魅力は、SmartHRやKING OF TIMEとAPIでスムーズに連携できる点にあります。
手作業による転記作業からの解放
これまでの給与計算では、各システムで集めた情報を給与計算ソフトにコピー&ペーストで転記する必要がありました。勤怠データも一人ひとり手作業で入力していたのが実情です。
しかし3つのサービスを連携させれば、SmartHRの従業員情報は自動でマネーフォワード クラウド給与に流れ込み、KING OF TIMEの勤怠データもボタン一つで取り込めます。手作業によるデータ転記がなくなることで、計算ミスや入力漏れのリスクが劇的に減少し、給与計算時間が大幅に短縮されるのです。

なぜ成長期にこそクラウド化が重要なのか
「まだ小さい会社だから、そこまでしなくても…」と思われるかもしれません。しかし私たちは、会社の規模が小さいうちにこそクラウドサービスを導入しておくべきだと考えています。

急成長に耐えられるバックオフィス体制の構築
創業期は営業やマーケティングにリソースが集中し、人事や総務は後回しにされがちです。しかし従業員が30人、50人と増えていくと、アナログな管理体制は限界を迎えます。給与計算の遅延やミスが頻発し、優秀な従業員が離職してしまう事態も起こり得ます。
バックオフィスの混乱が会社の成長の足かせとなってしまうのです。創業初期の段階から社労士と共にクラウドサービスを導入しておけば、急成長にも対応できる堅牢なバックオフィスを構築できます。これは単なるコスト削減ではなく、未来の成長に向けた重要な投資なのです。

まとめ:給与計算業務の革命で経営資源を戦略業務へ
SmartHR、KING OF TIME、マネーフォワード クラウド給与の3つのサービス連携により、給与計算業務は劇的に効率化できます。同時に法令を遵守した労務管理体制の構築も実現します。
アナログな手作業から脱却し、自動化されたワークフローを構築することは、単なる業務効率化にとどまりません。会社の成長を阻害する要因を取り除き、従業員が安心して働ける環境を整え、経営者が本来注力すべき事業に集中するための基盤づくりです。

社会保険労務士法人ONE HEARTでは、クラウドサービスの選定から導入、就業規則との整合性確保まで、企業様の成長フェーズに合わせた労務管理体制の構築をトータルサポートしています。給与計算業務の効率化や労務管理体制の見直しをご検討の際は、ぜひ無料相談をご活用ください。貴社の成長を加速させるお手伝いができることを楽しみにしております。
また、社会保険労務士法人ONE HEARTはITツールを組み合わせて、効率的な労務管理を作り、会社の発展に貢献します。急成長するスタートアップから、長年続く老舗企業まで、幅広いクライアント様をご支援させていただいています。
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執筆:吉田 優一(社会保険労務士法人ONE HEART 代表・社労士)
社会保険労務士法人ONE HEARTの代表社労士。慶應義塾大学中退後、社会保険労務士試験に合格。その後社会保険労務士法人に勤務し、さまざまな中小企業の労務管理アドバイス業務に従事する。その中で、正しいノウハウがないためヒトの問題に悩む多くの経営者に出会う。こうした経営者の負担を軽減しながら、自らも模範となる会社づくりを実践したいという想いから、社会保険労務士法人ONE HEARTを設立。